郵政事業 postal business 2005 5 2

 郵政改革が、わかりにくいのは、
郵便局が、郵便事業だけでなく、貯金などの金融業務も行っているからです。
 ところで、素朴な疑問を感じませんか。
郵便局が、なぜ、郵便だけでなく、銀行のように貯金まで扱うのか。
 この問題は、明治時代まで遡る必要があるのです。
日本は、明治維新の後、外国列強に対抗するために、
富国強兵という国策を推進する必要があったのです。
 そのためには、お金が必要です。
ところが、その当時は、まだ銀行というものは、発達していませんでしたから、
政府が、銀行から、お金を借りることはできなかったのです。
 もちろん、外国から、お金を借りる方法もありましたが、
外国列強に対抗するために、富国強兵を行うわけですから、
外国から、お金を借りることはできないわけです。
 そういうわけで、郵便局を全国各地に作って、
その郵便局で、国民から広く資金を集めることになったのです。
こうして、郵便局の貯金が、富国強兵を行うための資金として使われたのです。
 このようなシステムは、戦後も必要でした。
戦後は、富国強兵ではなく、戦後復興のために、
国民から広く資金を集める必要があったのです。
 さて、現代。
現代においては、戦後復興は終わりました。
しかも、銀行制度は、完成し、大きく成長しました。
 そういうわけで、本当は、郵政民営化ではなく、「郵政廃止」なのです。
もちろん、この場合の「郵政廃止」とは、郵便局における「貯金業務」の廃止です。
郵便局の本来の仕事である郵便業務は、国営として残すべきです。
 さて、金融機関としての「郵政廃止」は、すぐにはできない問題です。
こういう問題は、時間をかけて、段階的に行うべきです。







































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